感動をつくれますか?

感動をつくれますか? (角川oneテーマ21)

感動をつくれますか? (角川oneテーマ21)

筆者の久石譲さんは「風の谷のナウシカ」、「もののけ姫」「ハウルの動く城」など
宮崎アニメの音楽を担当している事で有名な作曲家です。
北野武監督の「HANA-BI」「菊次郎の夏」の音楽も手がけていますね。


この本を読んで感じたのは久石さんは非常に頭がよくて論理的という事ですね。
もちろん感性も大事にしてるわけですが、
それに頼るだけでなく理論と感性をバランスよく持ち、現実や展望を見つめています。


この感じはNHKのイチロースペシャルを見た時にもありました。
久石さんとイチロー選手は非常によく似てます。
それを最も強く感じたのが
第四章 音楽の不思議
・お前は世界一だ
の項を読んだときです。

この項で久石さんは「ステージに上がる前には毎回必ず同じ行動をし
同じパターンで臨みつつ、集中力を高めていく」
と書かれています。
これはイチロースペシャルでイチロー選手本人が語っていた試合前にする行動とほとんど同じです。
ルーチンワーク化する事で常に同じ状態で事に臨む事が出来る」ということだそうです。


他にも

第一章 「感性」と向き合う
・ものづくりを仕事にするとは?

  • 一流とは、ハイレベルの力を毎回発揮できることだ

・心のペースづくりは生活を整えることから

  • 作曲の作業に入っているときは生活も一定のペースを保ち、できるだけ規則的に坦々と過ごすように心がけている

などイチロー選手の考え方との共通点がいくつか見出せます。


最近たまに考えるのですが、
一流と呼ばれる人、成功している人達には
「頭の良さ」、いわゆる「知性」
「感覚の鋭さ」、いわゆる「感性」
上記二つをバランスよく兼ね備えた人が多いように思います。
このどちらかが欠けた人は、「一時的な成功は収めても長続きはしない」例が多いと感じます。


この本を読んで久石さんの考えに触れることは、
下手な自己啓発本を読むより遙かに役立つと思いましたね。
この本は図書館で借りたものですが、特に気に入ったので今度買って来ることにします。