DS文学全集(オツベルと象、よだかの星)
オツベルと象 −宮沢賢治−
ずる賢いオツベルに騙されてこきつかわれる白象のお話。
オツベルにいいように使われてる事になかなか気付かない、
人の良すぎる白象にやきもきします。
白象が疲れて弱ってもオツベルはまったく容赦や改心をすることはなく、
白象を助けに来た象の仲間達を追い払おうとして、逆に潰されて死んでしまいます。
勧善懲悪。めでたし、めでたしという絵本のようなお話でした。
(この作品は青空文庫で無料で読めます。興味がある人はこちら。)
ブックレビュー
- 総合評価 6点
- 感想 痛快
よだかの星
よだかは夜鷹と書きます。
鷹の名前を冠するも容姿は醜く、
鋭い爪もくちばしも持たないよだかは、小鳥にも馬鹿にされるありさま。
ある日、鷹に名前を変えるように迫られ、
変えなければ殺してしまうと言われたよだかは、すっかり世の中が嫌になってしまい、
遠い空の向こうへと飛び立とうとします。
太陽や、四方の星にそちらへ連れてってくれと頼むも、
そんな事は無理だとすげなく断られてしまったよだかは、
最後の力を振り絞ってどこまでも空へのぼっていき、やがて星になる。
そんなお話。
鳥のお話ですが、差別やいじめなど人間社会を風刺しているのは明らかでしょう。
赤ん坊のめじろを助けてあげたのにひどい扱いを受ける話はその典型です。
空で燃え続けるよだかの星はそんな社会に対する作者の怒りではないかと、
僕は思いました。
(この作品は青空文庫で無料で読めます。興味がある人はこちら。)
ブックレビュー
- 総合評価 8点
- 感想 悲しい
追加要素
本を10冊読了で、「スタッフ紹介」が追加。
スタッフ紹介を読了で、読書中のBGMに「名曲クラシック」が追加。